[より普遍性を高めた科学知識]
確かな証拠をもって証明するという実証を重んじる科学的知識は、いくつもある宗教を超えて、更に普遍性を備えた、高めた世界解釈書となった。特に、17世紀に誕生した、ニュートンは、近代科学文明の成立に多大の影響を与えた。
とは言え、道徳、倫理という、科学技術ではカバーできない領域がまだまだ広く残っている。だから、正確には、知の主役という地位の交代はあったが、科学技術からでは知識を受けいられない分野が広く残されている。
[科学的知識は世界共通教義]
宗教教義では、民族により、信仰者・宗教者によって異なるが、科学的知識は、世界共通教義とも言える。知識という面では、普遍性が高まった。ということで、科学技術によって、西洋は、世界を征服したと言っても過言ではない。日本の昭和時代の繁栄や、今の中国の隆盛も、その西洋の科学技術がもたらしたものである。とは言え、まだまだ宗教が最高権威である、国々、地域もかなり存在する。これが世界を複雑にしている。争いの原因ともなっている。
- 作者:野家 啓一
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科学技術社会論の挑戦1 科学技術社会論とは何か (科学技術社会論の挑戦 1)
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