進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第四章:環境とその影響下の主体の変化 (その二)

[メタン環境]
酸素発生以前には、陸地は生存不可能な劣悪な危険窮まりない環境下にあった。例えば、原始地球においてはメタン菌(メタンを合成する古細菌の総称)によって生成されたメタンによって地球大気が暖められていた。しかし、今や、メタンは、メタンハイドレートとして、一躍脚光を浴びる存在へと変貌してきている。
注)メタンは、油田やガス田から採掘されエネルギー源として有用な天然ガスの主成分である。20世紀末以降の代替エネルギーとしてバイオガスやメタンハイドレートが新エネルギーとして注目されている。
[メタンガスが温室効果]
地球初期の太陽は、今よりもずっと暗く、弱かった。ということで、メタン菌が生成するメタンがなかったら、恐らく地球全体が凍結してしまっただろう。逆から見れば、メタンによって生み出される温室効果は、地球を暖めておくのに有効で不可欠だったと考えられる。このように、メタン菌が生成するメタンガスが温室効果をもたらし、原始地球の気候や環境に絶大な影響を与えていた。つまり、メタン菌が地球環境全体の最高権力者の座にあった。だが今や温室効果が地球環境を破壊する側に回っている。とは言え、その温室効果をもたらす破壊者は、メタン菌ではなく、我々人間が排出する二酸化炭素を排出する人間であるが。