進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第二章:進化の汎用性、全てのものは進化し得る(その三)

第二章:進化の汎用性、全てのものは進化し得る(その三)

[階層構造とは]
階層構造とは、各階を、下層から上層へと順に積み重ねて、全体を構成している場合の構造で、積み木構造である。階層構造を特徴づける性質は、「高次の階層は、それよりも低次の階層が備える性質をすべて持っている」、ことである。
[進化は階層的な拡大]
進化は、あるもの(要素)だけを見ると、より複雑になること、より高度になること、より要素が豊富になること、である。例えば、筆記具のシャープペンシルは鉛筆の進化といえる。が、筆記具全体を俯瞰すると、鉛筆の上に、より便利なシャープペンシルが積み上がったというような、階層的な拡大である。鉛筆はまだ滅んではいない。
[地球の進化]
例えば、地球の進化とは、動植物が生息できる領域が、海だけ⇒海辺(水辺)⇒陸地⇒空(空中)と、生息域の拡大である。新しく生まれ出た生息域へは、新しく進化(適応)した生物が進出する。生物の進化も、生存域の拡大につれて、どんどんと階層的に(階層が深くなる)進化拡大していった。
そのことによって、地球全体が生物面で多様化し、環境面においても多様化し、豊富化して、今日のようなすばらしい地球環境が出来上がった。