進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

2021-01-01から1年間の記事一覧

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その七)

[グローバルとパーソナル] 基盤としてはグローバル(普遍)であらねばならないが、末端的には、個別化の要求に沿わねばならない。日本は、今の家電業界が端的に示すように、グローバリゼーション(普遍化)の面でも、パーソナライゼーション(個人化)の面でも遅れ…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その六)

[集合知というアゴラ] 集合知というアゴラ(古代ギリシアの国家における民会の開催場所)を形成する者・組織(例えば、ヤフー、Twitter、Facebook、少し違うがアマゾン、規模が小さいが、日本では、楽天、cookpadなど)が、今後ますます主役の座につき、さらなる…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その五)

[国境の破壊者] 全世界を股にかける商社アマゾンや、情報と情報基盤を提供するグーグルは、国境を破壊する、崩壊させる、破壊者であり、かつまた、新しい世界の創造者でもある。 [アマゾンやグーグルは創造者] アマゾンやグーグルは、単なる破壊者ではなく、…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その四)

[TPP不参加は鎖国化] 今、日本でTPPの参加が問題になっているが、これも国際化の流れの一環である。TPP不参加は、孤立化、村八分化でもある。TPP不参加は、鎖国化への道ともなる。今時の鎖国化は、北朝鮮に見られるような、極端な貧困をもたらす。散逸構造論…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その三)

[楽天やユニクロ] 楽天は、英語を社内共通語とすると宣言した。ユニクロに至っては、いずれ世界同一賃金にすると発表した。アマゾンは、全世界でネット通販を展開する。FacebookなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス:social networking service)…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その二)

[一般人による受発信] そういう意味では、一般人は、今まで与えられるだけであった教義(生活指針)を、発信する側にも回ったということが言える。ということで、集合知は、初めて、すべての人々(全世界)が、受発信する、世界解釈書だとも言える。 [集合知の大…

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 (その一)

第十二章: ネット(通信)中心の文化文明 [ネット(通信)中心の文化文明] 西洋の衰退や科学技術がもたらす負の側面によって、科学的知識や技術一辺倒の文化から、草の根的なネット(通信)中心の文化文明へと移行が始まっている。この文化文明のキーワードは、共…

第十一章: 科学技術中心の文化文明 (その五)

[科学技術は善悪の彼岸] 勿論、実際には、科学技術自体が悪いのではない、単なる科学技術は善悪の彼岸にある。逆から言えば、科学者が安全などという評価的言葉は使うべきではないと思う。確率だけで表現すべきだったのだ。この辺りから、御用学者という言葉…

第十一章: 科学技術中心の文化文明 (その四)

[科学技術への信頼が揺らぐ] 3.11によって、自然の猛威の圧倒さを見せつけられて、人間の自然への優位性への思い上がりと、科学技術への過度の信頼と、科学者技術者を無批判的に信頼することへの確信が、根本から揺らぎガラガラと崩れて行った。 [世論調査] …

第十一章: 科学技術中心の文化文明 (その三)

[枯衰を前兆する出来事] またまた、早々と歩を進めるが、科学技術中心の文化文明の枯衰を前兆する暗示するような出来事が最先端国アメリカで発生した。即ち、進歩を誇示するかのような巨大ビルがもろくも崩れ落ちた。つまり、2001年9月11日にアメリカ合衆国…

第十一章: 科学技術中心の文化文明 (その二)

[より普遍性を高めた科学知識] 確かな証拠をもって証明するという実証を重んじる科学的知識は、いくつもある宗教を超えて、更に普遍性を備えた、高めた世界解釈書となった。特に、17世紀に誕生した、ニュートンは、近代科学文明の成立に多大の影響を与えた。…

第十一章: 科学技術中心の文化文明 (その一)

第十一章: 科学技術中心の文化文明 [科学技術中心の文化文明] 時代の変化から生まれた宗教的・社会的大変動という混沌から、科学技術中心の文化文明が西洋に起こった。かくて、西洋主体に生まれた科学知識に従って世界を解釈する時代が到来した。 [それでも地…

第十章:宗教を中心とした文明文化 (その四)

[民族的神話] ほとんどの民族では、世界を解釈するための、解釈を統一するための、神話が生まれた。神話とは、現代的に言えば、思考・思想を統一するための教科書である。世界を理解するための参考書であった。日本も例外ではない。仏教が伝来するはるか前か…