進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第三章:進化の諸相(その二)

第三章:進化の諸相(その二)

[弁証法]
弁証法では、古いものが否定(部分否定)されることによって動きが生じる。とはいっても、新しいものが現れる際、古いものが全面的に捨て去られるのではない。古いものが持っている内容(様々な要素)のうち、積極的な要素が新しく高い段階(階層)においても保持される。ということで、それらを含めた用語として、止揚という語を用いる。
[弁証法は進化を説明する論法]
つまり、弁証法は、特にヘーゲル弁証法は、進化を説明する論法である。世界や事物の変化や発展の過程を本質的に理解するための方法・法則とされる。弁証法は、変化の法則を指し示す方程式である。
[宇宙の変化は進化]
弁証法は、進化を説明する論法であるというよりも、宇宙の変化を法則化すれば、それが自ずと、進化という方向に収束するということである。
つまり、宇宙の変化方向が、いわゆる進化方向である、ということを意味する。といっても、全体を眺めての話である、個々(部分部分)の現象には、退化(下変化)や横変化も、さまざまな相が当然含まれる。
弁証法はどういう科学か (講談社現代新書)
使える 弁証法―ヘーゲルが分かればIT社会の未来が見える
人間の考え方の哲学II 弁証法・演繹法・帰納法の関係