進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第三章:進化の諸相(その三)

[転換はオーバーラップ]
主役と脇役の転換は、オーバーラップ(年時の重なり合い)する。主役から脇役への引き下がり、逆に、周辺にいた脇役の主役への躍進などは、劇的に遂行されるわけではなく、長い時間をかけて変遷する、見かけ上はどれだけ劇的であってさえも。転換時には、新しい主役は、古い主役を超えるほどの能力、機能、情報量を”潜在的”に備えている。
[政権交代の頓挫の理由]
ということを考えると、日本の(自民党から民主党への)政権交代は、小沢氏がいみじくも読んでいたように、民主党の圧倒的準備不足が露呈して、頓挫してしまったのもうなづける。期待値は高かったが、実践的即戦力的能力が伴わなかった。
[正反合で完成]
もしかすれば、民主党は、自民党の単なる反に過ぎなかったのでは、弁証法的に言えば。弁証法では、正(同じ政界に存在)⇒反(新しい生き方の模索)⇒合(新しい手段+過去から進化蓄積した手段・道具の取り込み)へと、到達して完成する。
弁証法はどういう科学か (講談社現代新書)
使える 弁証法―ヘーゲルが分かればIT社会の未来が見える