第十一章: 科学技術中心の文化文明
[科学技術中心の文化文明]
時代の変化から生まれた宗教的・社会的大変動という混沌から、科学技術中心の文化文明が西洋に起こった。かくて、西洋主体に生まれた科学知識に従って世界を解釈する時代が到来した。
[それでも地球は動く]
科学技術中心の文化文明の到来を呟く言葉が、”それでも地球は動く”(byガリレオ・ガリレイin17世紀)である。これが、世界解釈の手段の転換(宗教教義中心から科学技術知識中心へ)を象徴する言葉である。
[カトリック教会公認の天動説]
2世紀に、プトレマイオス(古代ローマの天文学者、数学者、地理学者、占星術師)によって体系化された天動説は、13世紀からカトリック教会公認の世界観であった。
[天動説とは矛盾するデータが蓄積]
しかし、宇宙を観察した事実を積み重ねていくと、天動説とは矛盾するデータが蓄積されてきた。そのことによって、聖書(宗教)や宗教が公認する解釈よりも、科学的知識の方を信じる人々が多くなった。
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