進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第十章:宗教を中心とした文明文化 (その一)

第十章:宗教を中心とした文明文化
これまで(第九章で)は人類以前の知を見てきたが、ここからは、人類にとっての主役となる知の交代劇を見ていきたい。
[仏教の誕生]
インドでは、仏教が誕生した背景に、従来の盲信的な原始的宗教から脱しようとした、ことがあげられる。それは、都市国家がある程度の成熟をみて、社会不安が増大し、従来のアニミズム的、または民族的な伝統宗教では解決できない問題が多くなった、ことによる。つまり、時代背景(環境)の大きな変化に、それまでの知(民族的な伝統宗教)がついていけなかった。納得できる解決策を提示できなくなった。要するに、新しい知が要請されていた。
[宗教の文明文化の栄盛]
宗教中心の文明文化の繁栄を、象徴的に表す出来事がヨーロッパで起こった。それが、4世紀、キリスト教の公認・国教化である。テオドシウス帝は380年にキリスト教ローマ帝国の国教と宣言した。 宗教を知の中心に据えた。

マネジメントの文明史 ピラミッド建設からGAFAまで

マネジメントの文明史 ピラミッド建設からGAFAまで

  • 作者:武藤 泰明
  • 発売日: 2020/10/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
文明史のなかの文化遺産

文明史のなかの文化遺産

  • 発売日: 2017/06/08
  • メディア: 単行本
土の文明史

土の文明史