進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第六章:働き・作用から見れば、生態系、散逸構造 (その五)

[自然は自律的に創造]
自然は、車を作ることはできないが、車よりももっと複雑なカエルを創造することができた。しかも、自然に、自己組織化によって、自律的に。なお、自律とは、他からの支配や制約や助力などを受けずに、自分自身で立てた規範(システム)に従って行動することで、他律、依存とは逆の意味である。
自然は、一つのまとまったシステムを自律的に創造できる存在である。
散逸構造論がいうように、宇宙では、エネルギーの流れが一旦できると、その流れが途絶えない限り、 自己組織化によって定常的な構造が生まれ、維持されるのだろう。
[相互環境性]
相手は自分にとっての環境である、と同時に、自分は相手にとっての環境でもある。例えば、草食動物は、草を食べるが、フンをすることで、草に栄養を与えている。また、死骸になることで、土に滋養分となる。
つまり、両者は、円環的な持ちつ持たれつの関係にある。お互いがお互いの(動的、静的)環境になり合っている。
この関係、エネルギーの流れ(食物連鎖)が続く限り、生態系が定常維持されるのだろう。

混沌からの秩序

混沌からの秩序

現代物理学叢書 散逸構造とカオス (岩波オンデマンドブックス)

現代物理学叢書 散逸構造とカオス (岩波オンデマンドブックス)

  • 作者:森 肇,蔵本 由紀
  • 発売日: 2017/07/11
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)