[自然は自律的に創造]
自然は、車を作ることはできないが、車よりももっと複雑なカエルを創造することができた。しかも、自然に、自己組織化によって、自律的に。なお、自律とは、他からの支配や制約や助力などを受けずに、自分自身で立てた規範(システム)に従って行動することで、他律、依存とは逆の意味である。
自然は、一つのまとまったシステムを自律的に創造できる存在である。
散逸構造論がいうように、宇宙では、エネルギーの流れが一旦できると、その流れが途絶えない限り、 自己組織化によって定常的な構造が生まれ、維持されるのだろう。
[相互環境性]
相手は自分にとっての環境である、と同時に、自分は相手にとっての環境でもある。例えば、草食動物は、草を食べるが、フンをすることで、草に栄養を与えている。また、死骸になることで、土に滋養分となる。
つまり、両者は、円環的な持ちつ持たれつの関係にある。お互いがお互いの(動的、静的)環境になり合っている。
この関係、エネルギーの流れ(食物連鎖)が続く限り、生態系が定常維持されるのだろう。
- 作者:プリゴジン,イリヤ,コンデプディ,ディリプ
- 発売日: 2001/06/01
- メディア: 単行本
- 作者:I. プリゴジン,I. スタンジェール
- 発売日: 1987/07/01
- メディア: 単行本
自己組織化と進化の論理―宇宙を貫く複雑系の法則 (ちくま学芸文庫)
- 作者:スチュアート カウフマン
- 発売日: 2008/02/06
- メディア: 文庫