[共進化]
“共進化”とは、一つの生物学的要因の変化が引き金となって、別のそれに関連する生物学的要因が変化すること、である。持ちつ持たれつの相互環境的関係ならば、相手が変化すれば、こちらも自動的に変化せざるを得ない。一方的影響は有り得ない。
[縁起の法]
仏教には、 釈迦が悟ったという”縁起の法”という教えがある。「これあればかれあり、これ生ずるが故にかれ生ず、これなければかれなし、これ滅するが故にかれ滅す」。つまり、全ては相互に関連しあっているということである。
[無為自然とは]
人間も、自然によって自律的に創造されたものである。人間も、周りの環境と、自己組織化によって生まれる定常的な構造の一部になり得る存在である。老子の説く無為自然とは、このようなことをいうのではないだろうか。なお、”無為自然”とは、人の手を加えないで、何もせずあるがままにまかせることである。散逸構造の流れに乗る、 オートポイエーシスシステムの中に身を委ねる、生態系の中に身を委ねる、自然法爾する、ことだろう。だのに、人間だけが、自然な流れにあらがってジタバタしている存在のように見えてしまう。
- 作者:サミュエル・ボウルズ,ハーバート・ギンタス
- 発売日: 2017/01/31
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共進化の生態学―生物間相互作用が織りなす多様性 (種生物学研究)
- 発売日: 2008/03/24
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- 作者:松原 隆彦
- 発売日: 2010/06/23
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- 作者:テレンス・W. ディーコン
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