進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第七章:単純から複雑への変化を指し示す進化論 (その三)

[進化は上への変化]
“進化”とは、今まで例示で示してきたように、例えば、情報の伝達手段が、声から紙へと主役が変遷してゆく(“階層的な)上への変化”、上へ積み上げてゆく変化である。
[徐々なる変遷]
もちろん、音声から、一気に紙へと変化(進化)したわけではなく、古くは、石とか、木簡とか、ということで、一瞬で消える声(耳:聴覚)から保存可能な文字(目:視覚)へと変遷したといっても構わない。
[横への変化]
石から木簡への移行ならば、横への変化(多様化をもたらすグラジュエーション化:亜種)であるが、木簡から紙(より複雑度の高い素材)への変化は、縦(上)への進化である。
[進化した要素を知る]
がしかし、例示では、どちらかと言えば、情報を載せる乗り物に力点を置いている。つまり、その進化が何についてなのか(要素)も考慮する必要がある。そうでないと、退化した部分もあるから、論点がずれてくる。