進化の法則を知れば先が読める

文化文明も、それ以外の全て、生物無生物にかかわらず、つまり、有形無形にもかかわらず、進化するものだと、私は考えている。 そこで、今回、特に、無形の文化文明の進化を提示したいと思い、この本を描き上げた。

第八章:余剰の発生が文化文明を生み出す (その三)

[自然物生産]
農耕が開始されたのは、新石器時代(紀元前8500年頃)からである。新石器時代には、農耕や牧畜の開始によって社会構造が変化し、文明の発達が始まった。農耕や牧畜とによって、その日暮らし的生活から、余剰の発生、余裕・余暇の発生が生じた。
[余剰の発生によって]
そのことで、人類は、動物から人へとのぼった。単なる群れではなく、有機的な繋がりを持つ集団の規模が格段に大きくなった。集団の規模の拡大が更に新たなものを持ち込んだ。
[動物から人間を分かつもの]
動物から、人間を分かつものは、「余剰」と「外化」だと感じる、と私は最初に述べた。だが、人と動物を分かつものは、”言葉”と”道具”だとも言われる。もちろん、動物にも、萌芽的な段階の言葉や道具使用は見られるが。量的な差異が、質へと転化するほどの圧倒的な差異が、人間の場合には見られる。

イライラのしずめ方 人生をかき乱す「外化の心理」からの脱出

イライラのしずめ方 人生をかき乱す「外化の心理」からの脱出

  • 作者:加藤 諦三
  • 発売日: 2016/04/15
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)